僕がタトゥーを入れようと思ったのは、23の頃。
たまたまYouTubeで見つけた、東京の某有名タトゥーアーティストの施術動画を見たことがキッカケです。
針先に全神経を集中させ、繊細な手さばきで図柄をほり込んでゆく手さばき、
そして完成された図柄の鮮やかさに、僕は強い感銘を受けたのです。
あれはもはや芸術といっても過言ではないでしょう。
それからというもの、僕の頭の中はタトゥーのことでいっぱい。
タトゥー雑誌や写真集を買いあさり、自分ならどのような絵を彫ってもらうか、
そんな事ばかり考えていました。
もちろん動画で見た東京の彫師以外にも、沢山の彫師たちの作品も参考にしました。
どの彫師達も素晴らしかった。
しかし、僕の中ではあの東京の彫師の作品のインパクトが強く、
それ以外は全て霞んで見えてしまったのです。
僕は決心しました。
いつか必ずあの彫師の作品を背負うんだと。
それからというもの、大好きだったお酒も女遊びもお預け。
働いて稼いだお金の中から、最低限の生活費だけ残し、
切り詰められる部分は全て切り詰めて、残りは全て刺青を彫るための資金として貯金に回しました。
刺青を掘るためには、それなりのお金を用意しないといけないことを知っていたからです。
東京のあの彫師に刺青を彫ってもらうまでは、僕はひたすら「がまん」します。
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